名作映画をちょっとした解説で紹介。『ドラゴン特攻隊』『醒拳』『五福星』『キャノンボール2』『プロジェクトA』『スパルタンX』『プロテクター』ほか。
①『ドラゴン特攻隊』（迷你特攻隊：Fantasy Mission Force）1982年
「根っから陽気。とことん過激。ジャッキー・チェンが、ぶっちぎる。」
Cast：ジャッキー・チェン、ジミー・ウォング、ブリジット・リン
（解説）「特攻隊」が日本軍に拉致された高級将校を救出しようとするアクションコメディ作。面白いチラシ。「頭がメンタイコになる」とある。メンタイコ？ 意味不明。確かに「珍シーン」が多い映画ではありますが。「やすし＆ジャッキー 似顔絵大募集」は面白い企画。似顔絵を描いて送って下さい、とのこと。グランプリ賞は30万円（スゴイ）。「やすし」とは「横山やすし」のこと。 横山やすし？ ジャッキーとやっさんにどんな関係が？ ブリジット・リンがカッコいい映画。他にも見所がたくさん。アマゾネス軍団、幽霊屋敷、極東軍、ジャッキーの格闘、ラストの戦闘シーン。ワケのわからないキャラ・演出が満載。頭がメンタイコになるかも。
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②『ジャッキー・チェンの醒拳』
Cast：ジャッキー・チェン、偽ジャッキー・チェン、ジェームス・ティエン
（解説）いとこ二人組が親の敵と対決するアクション作。「メチャンコ楽しいジャッキー・アクション」「幻の作品」「成龍祭」「ジャッキー拳スペシャル」。ジャッキーのイラストがちょっと気持ち悪いチラシ（オネェっぽい）。「成龍祭」？ 何かのイベントかな？ 「メチャンコ」？ どこかで聞いたことがあるような表現。「ジャッキー拳スペシャル」とは「過去作の総集編」らしい。昔は人気があったジャッキー。いろんな企画が当時あったようですね。この『醒拳』は珍作。『笑拳』で使われなかったフィルムで製作された。本来なら公開されることはなかった「幻の作品」。内容は結構楽しい。（伝説の）偽ジャッキー、ディーン・セキが笑わせるシーン、悪党二人組が使うヘンな合体技。ジャッキー本人が出てるシーンがオススメです。
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③『五福星』（奇諜妙計五福星：Winners and Sinners）1983年
「ドジ刑事とサギ師５人組にマフィアがからんでハチャメチャ快感アクション！」
Cast：サモ・ハン・キンポー、ジャッキー・チェン、ユン・ピョウ
（解説）ドジ刑事とサギ師５人組にマフィアがからんで・・・。「ハチャメチャ快感アクション」「アメリカ映画のパロディ」「カークラッシュ」「危機一髪」。香港映画最高傑作。ギャグ＆アクション。キャラも楽しい。撮影には100台の車を使用（40台が壊れた）。危険なスタントシーンではあわや大事故、ということがあったらしい。ユン・ピョウはチョイ役（ムーン・リーがかわいかったシーン。当時、二人は『チャンピオン鷹』の撮影で大忙し。一日だけ撮影に顔を出した、とのこと）。マヌケなシーンもいっぱいの香港オールスター作品です。
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④『キャノンボール2』（The Cannonball Run II）1984年
「スピードスター軍団の新たな挑戦」
Cast：バート・レイノルズ、ジャッキー・チェン、サミー・デイヴィスJr.
（解説）アラブの王子が主催する「キャノンボールレース」にスターたちが参加するカーレース作。「製作費総額160億円」「世界10大スター」「クワガタ自動車」。違法なカーレースが再び。アラブのマヌケな王子が勝手に開催。いかつい人たちも出演（テリー・サバラス、リチャード・キール、ヘンリー・シルヴァ、ヘンな医者）。ジャッキーは格闘係。「クワガタ自動車」？ 王子を誘拐しようとしたギャングの車のことかな？ 車の先っちょにヘンな仕掛け。あんなもん、うまくいくワケがない。おもしろキャラが多数登場（レースの参加者、ギャング、最後らへんに登場する「大物」）。チラシには映画の見所が大袈裟に書いてあります。
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⑤『プロジェクトA』（A計劃：Project A）1983年
「いま明かされるＡ計画」
Cast：ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウ
（解説）海賊退治「A計画」が実行されるアクション作。「構想4年、製作2年」。『ヤング・マスター 師弟出馬』よりも前から温められていた企画がついに映像化。「ジャッキー10変化」とある。変化？ 見せ場が10コある、という意味らしい。映画の内容は「極秘」。香港では「映画のパクリ」はよくあること。ストーリーはごく限られた者しか知らない。この映画をパクるのは難しいですね。ジャッキー、サモ・ハン、ユン・ピョウ。彼らに匹敵する人たちなんていませんよ。キャラ、アクション、コメディ。スケールの大きい傑作です。
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⑥『スパルタンX』（快餐車：Wheels on Meals）1984年
「全編が見せ場、ハッと息をのむアクションの連続」「美しい街バルセロナ」
Cast：ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウ、ローラ・フォルネル
（解説）スペイン貴族が邪魔な相続人を廃除しようとするアクション作。正月に公開された映画。いい時代でしたねー。最高級の娯楽作で新年を迎えるという。チラシの写真は「赤い服」と「銛（もり）」のジャッキー。でも、こんな格好をしたシーンは無かった。「巨大組織 X」「スパルタン号」のコピー。「巨大組織 X」というのはちょっと大袈裟な表現。「黒幕の伯爵が率いる軍団」のこと。「スパルタン号」はスグレ物（メニュー充実の「動くレストラン」）。アクションシーンにも個性が。ベニー・ユキーデとジャッキーの真剣勝負。ユン・ピョウはコミカルな戦い。サモ・ハンはドジりながら活躍。タイトルの「スパルタン」の意味がわかりませんが、アクション＆コメディの傑作です。
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⑦『プロテクター』（The Protector：威龍猛探）1985年
「ＮＹ・香港 激闘１３０００キロ！」
Cast：ジャッキー・チェン、ダニー・アイエロ、ムーン・リー、ロイ・チャオ
（解説）ニューヨークの刑事が犯罪コネクションと戦うアクション作。「鋼鉄の男 プロテクター」「史上空前の連続見せ場」。「プロテクター」って何のことですかね？ どうやらジャッキー演じる主人公のことらしい（犯罪から町をプロテクトする男）。チラシの裏面には「見せ場」一覧。アメリカ映画ということでカンフーではなくガンアクション中心。バズーカ砲が出てくるシーンも。二大ヒロイン（ムーン・リー＆サリー・イップ）。メイド役の女性も美人だった。ド派手なアクション、格闘アクション、キャラ。迫力で勝負する傑作です。
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⑧『香港発活劇エクスプレス 大福星』（福星高照：My Lucky Stars）1985年
「凄奴程喜劇的（「すごいやつほどおもしろい」と読む）」
Cast：サモ・ハン・キンポー、ジャッキー・チェン、ユン・ピョウ
（解説）香港の刑事が日本に逃亡した汚職刑事を追うコミカルアクション作。「製作費15億円」「18時間に相当するフィルム」。「日本ロケ」で有名な傑作。富士急ハイランド、浦安、新宿。道路を封鎖してカーチェイスを撮影したとか。でも「お化け屋敷のシーン」は香港のスタジオ撮影かな？ アクションシーンの撮影はNGが多い。そのため膨大な量のフィルムを使用。フィルムはかなり高価なもの。サモ・ハン監督はそれを惜しみなく使用して撮影。キャラが充実。ヒロインはシベール・フー＆西脇美智子。忍者、アラレちゃんにも注目です。
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⑨『七福星』（Twinkle Twinkle Lucky Stars）1985年
「香港オールスター夢の競演」
Cast：ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウ
（解説）香港の刑事が三人組のヒットマンと対決するアクション作。「香港ムービーの真骨頂」「抱腹絶倒のギャグ」。アクションがスゴイ映画。パラセーリング＆銃撃、ペプシ倉庫での乱闘、ニューハーフ軍団の襲撃、カーチェイス、劇場での決闘。「笑いのシーン」は微妙（マヌケな黒魔術、つまらんイタズラ。何やってんだか、と思うような演出）。美女が勢揃い（シベール・フー、ムーン・リー、四人組の女の子、ほか）。倉田保昭も出てます。
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⑩『ファースト・ミッション』（龍的心：Heart Of Dragon）1985年
「ジャッキーとサモ なんと兄弟になって大暴れ！」
Cast：ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー
（解説）兄弟が仲間に助けられて生きていくアクション＆ドラマ作。チラシの説明と実際の内容が違う。この映画はちょっとワケあり。当時ジャッキーは複数の映画に掛け持ち出演。内容が関係者にも知らされていなかった。完成作はよくできたヒューマンストーリー。ヒロインのエミリー・チュウはまぶしい美女。悪役は身体を張ったスタント（爆薬でビルから落下、ほか）。DVDには特典映像がいっぱい。ブルーレイ版よりもDVD版がオススメです。
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⑪『ポリス・ストーリー 香港国際警察』（警察故事：Police Story）1985年
「極限に挑んだ肉弾アクション！」
Cast：ジャッキー・チェン、ブリジット・リン、マギー・チャン
（解説）刑事が狡猾な犯罪者を追うアクション作。「香港映画50周年記念」「信じられないアクション」「86年お正月映画の決定版」。「50周年」とのこと（いつから50年？ 初めて映画撮影されたとき？）。激しいアクションの映画（ジャッキーはコレ以降、危険なアクション指向になっていく）。デパートでの戦い、バラック村を破壊、敵のアジトに殴り込み。ヒロインは二人（ブリジット・リン＆マギー・チャン）。危険なアクションに注目です。
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⑫『サンダーアーム 龍兄虎弟』（The Armour of God）1986年
「＜神の秘宝＞を追って、危険ゾーンへ！」
Cast：ジャッキー・チェン、アラン・タム
（解説）「神の秘宝」をめぐって邪教集団と冒険野郎が戦うアクション作。「あの突然のアクシデント」「10大ファイト」「ヨーロッパ各国でオールロケ」。ジャッキーが重傷を負った映画。ユーゴスラビアでのロケで原住民と戦うシーン。楽しいシーンでしたが、実際は命がけの撮影だったんですね。見せ場がいっぱい。「10大ファイト」とは「見せ場が10コ」という意味。アマゾネス軍団が面白かった。ヒロインは二人。ロザムンド・クワン＆ローラ・フォルネル（東洋と西洋の美女）。ローラは『スパルタンX』でもおなじみ。アラン・タムはドジキャラ＆音楽担当。カッコいいステージのシーンもあります。
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⑬『プロジェクトA2 史上最大の標的』（A計劃續集：Project A II）1987年
「ジャッキー・チェンの夏へ！」
Cast：ジャッキー・チェン、マギー・チャン、ロザムンド・クワン、トン・ピョウ
（解説）犯罪地区の警察署長が大勢の敵と戦うアクション作。「史上最大の標的」「超豪華セット」。「史上最大の標的」とは？ 正直よくわかりません。ジャッキー演じる「ドラゴン署長」がひたすら戦う映画。海賊の生き残り、暗黒街を仕切るボス、汚職警官たち、清朝のスパイ。ダンス会のシーンが華やか（カネがかかったシーン）。でも観客はアクション＆コメディが目当て。戦いのシーンに注目です。
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⑭『サイクロンZ』（飛龍猛将：Dragons Forever）1988年
「正義を踏みにじる者は許せない！」
Cast：ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウ
（解説）悪の組織にアクション弁護士の怒りが燃えるアクション作。「改名12周年」作。「成龍」に名を変えて12年目、という意味。12周年？ ちょっと中途半端な数字。香港では「12」に特別な意味が？ チラシはジャッキーの顔のアップ（サモ・ハン、ユン・ピョウは目立ってない。「香港ビッグスリー作品」なのに）。ジャッキーは「女好きの弁護士」、サモ・ハンは「怪しい奴」、ユン・ピョウは「ヘンな奴」。チラシの「ストーリー紹介」は大袈裟な表現。ユン・ワー演じるボスの犯罪組織は「ビッグスリー」が戦って倒せるレベル。ヒロインは二人（デニー・イップ＆ポーリン・ヤン）。アクション＆コメディの傑作。ベニー・ユキーデにも注目です。
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