2024年1月19日金曜日

映画チラシ紹介「Mr.Boo! ミスター・ブー」「映画資料ブログ」

名作映画をちょっとした解説で紹介。マイケル・ホイの『Mr.Boo!ミスター・ブー』『Mr.Boo!インベーダー作戦』『悪漢探偵』『皇帝密使』ほか。


①『Mr.Boo!ミスター・ブー』(半斤八两:The Private Eyes)1976年

「<ジョーズ>を喰いちぎって史上最高のヒットを記録!」

Cast:マイケル・ホイ、サミュエル・ホイ、リッキー・ホイ、テレサ・チュウ

映画チラシ紹介「Mr.Boo! ミスター・ブー」「映画資料ブログ」

(解説)探偵事務所のブーがさまざまな事件の捜査にあたるコメディ作。チラシには「いま、世界の若者たちの合言葉はミスター・ブー!」「若者たちに大モテの男」とある。香港発の爆笑コメディ。当時のことはよくわかりませんが、そんなに大ブームだったんですか? 若者を熱狂させた、みたいな。ドジ系の笑いを見せる映画。おもしろキャラがいっぱい。ジャイアント馬場みたいな奴、妙なグラサン男、五獣拳を使う万引き犯、ミスター・ハンみたいな強盗。キャラ&ギャグの内容、主題歌はサミュエル・ホイ。チラシには「Mr.BOOと呼ばれるための10ヶ条」なんてのが載ってます(呼ばれたい?)。

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②『Mr.Boo!インベーダー作戦』(賣身契:The Contract)1978年

「BOOは遂にインベーダーになってしまった!」

Cast:マイケル・ホイ、サミュエル・ホイ、リッキー・ホイ、エレン・リュウ

映画チラシ紹介「Mr.Boo! ミスター・ブー」「映画資料ブログ」

(解説)売れないタレントのブーが新しい職場でチャンスをもらえることになって起こる騒動を描いたコメディ作。「Mr.Boo」は本来シリーズではありません。別々の作品を日本ではシリーズ扱い(セガールの「沈黙~」、チャック・ノリスの「地獄の~」みたいな感じ。その方がわかりやすくていいかも)。しかしながら、よくわからないタイトル。インベーダー作戦? インベーダーゲームの映画? そうではなくて、上司のオフィスに侵入する話。新しい契約をしたいブー。古い契約書を盗み出そうとする。それがバレて追い回される。チャップリン映画にもよくある「追いかけ合い」が楽しい映画。マイケル・ホイの個人芸に注目。チラシには「BOO! 人間として生き抜くための新10ヶ条」(あまり面白くない)なんてのが載ってます。

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③『Mr.Boo!ギャンブル大将』(鬼馬雙星:Games Gamblers Play)1974年

「80年代最新ギャグとスリルがいっぱい」

Cast:マイケル・ホイ、サミュエル・ホイ、リッキー・ホイ、リサ・ルイ

映画チラシ紹介「Mr.Boo! ミスター・ブー」「映画資料ブログ」

(解説)ドジなギャンブラーが一攫千金を狙うコメディ作。ギャンブルがテーマ。ヤバイ人からカネを巻き上げる話。イカサマがバレて追われて・・・。ブルース・リーの雰囲気を感じる映画。リーと関係があった人たちが出演(ロイ・チャオ、リー・クン、ディ・チン、ベティ・ティンペイ)。浜辺でのマヌケなポーカー、クイズ番組にブーが出るシーン、ブーが敵に追われて逃げるシーン。ヒロインの子は結構カワイイ。キャラ&ギャグの傑作。チラシはヘンなイラスト。裏面には「ミスター・ブーのギャンブル10ヶ条」なんてのが載ってます(役に立つかも)。

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④『新Mr.Boo!アヒルの警備保障』(摩登保鏢:Security Unlimited)1981年

「アメリカに長期ロケ敢行!!」

Cast:マイケル・ホイ、サミュエル・ホイ、リッキー・ホイ、ウォン・チョーシー

映画チラシ紹介「Mr.Boo! ミスター・ブー」「映画資料ブログ」

(解説)時代遅れの警備会社がさまざまな事件に対応するコメディ作。「新Mr.Booついに登場!!」「ダック・ムービー」。香港ではジャッキー・チェンの「ヤングマスター」を超えるヒットだったらしい。ダック・ムービー? 「ギャグを次から次へと見せる映画」という意味らしい。「アヒルの警備保障」の「アヒル」の意味が長年わかりませんでしたが、「ダック」を訳すと「アヒル」。そういうことだったんですね。アメリカでロケした、とのこと(どのシーン?)。ドジ系のギャグ&キャラの映画です。

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⑤『新Mr.Boo!鉄板焼』(鉄板焼:Teppanyaki)1984年

「お熱いうちに ご覧下さい」

Cast:マイケル・ホイ、サリー・イップ

映画チラシ紹介「Mr.Boo! ミスター・ブー」「映画資料ブログ」

(解説)鉄板焼店の婿養子が美女に一目惚れするコメディ作。イラストがユーモラスなチラシ。細かいところまでよく描かれています。しかし、コピーには大いに疑問。「究極の味を求めて鉄板焼に命を賭けた男たちがいた!」「驚異のグルメ・アクション」「料理世界大戦が始まる」とある。そんな映画ではありません。鉄板焼のユーモラスなシーンもありますが、鉄板焼店の婿養子が浮気する映画です。ストーリー説明が内容と全然違うのが逆に面白い(このチラシを作った人はこの映画を観ていないんでしょうね)。例えば、「Mr.Booの前に現れる強力なライバルたち」なんてのが載ってます(「天才料理人ピエール」とか。そんな奴出てましたっけ?)。キュートなサリー・イップ、マイケル・ホイのウケ狙い、顔が長い男、猟銃男。キャラ&ギャグの楽しい映画です。

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⑥『悪漢探偵』(最佳拍檔:Aces Go Places:Mad Mission)1982年

「どうせやるなら凄い事」

Cast:サミュエル・ホイ、カール・マッカ、シルヴィア・チャン

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(解説)怪盗がダイヤを盗んで騒動が起こるコメディ作。「香港映画最大のヒット」「新会社シネマシティ・カンパニー」「謎のハゲ男」。『ミスター・ブー』でおなじみサミュエル・ホイ。「怪盗」役で再び脚光を浴びることに。カール・マッカ(「謎のハゲ男」て)がアメリカから来た刑事役を好演。でもこの人はちょいとオーバーアクション。シルヴィア・チャンは気が強い「男おんな刑事」役(TV放送では研ナオコが吹替)。派手なアクションシーンもあるコメディ。DVDに日本語吹き替えが入っていないのが残念(吹き替えの方が面白いのに)。テーマ曲にも注目です。

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⑦『皇帝密使』(最佳拍檔女皇密令:Aces Go Places 3)1984年

「女王陛下の宝石奪取作戦」

Cast:サミュエル・ホイ、カール・マッカ、シルヴィア・チャン、ピーター・グレイブス

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(解説)あの怪盗が盗まれた女王陛下の宝石を取り戻そうとするコメディ作。「女王陛下から密命」「もうジャッキーは敵じゃない」のコピーとユーモラスなイラストのチラシ。『悪漢探偵』シリーズ第三弾『皇帝密使』は『007』のパロディ。大ヒットしたそうでジャッキー・チェン映画を超えた、とか。パリ、ロンドン、香港でロケ。ソックリさんが多数登場。本物も登場(ハロルド坂田、ほか)。サミュエルが怪盗役。おなじみカール・マッカ&シルヴィア・チャンは今回は夫婦役で、二人の間にはマルコメな子供も。派手なアクション&ソックリさん。愉快なキャスティングが楽しい映画。しかし、DVDには日本語吹き替え無し(残念すぎる)。

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⑧『スペクターX』(最佳拍檔之千里救差婆:Aces go Places 4:Mad Mission 4)1986年

「美女奪還4000キロの大追跡!」

Cast:サミュエル・ホイ、カール・マッカ、シルヴィア・チャン、サリー・イップ

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(解説)「超能力開発マシン」をめぐって事件が発生するアクションコメディ作。『悪漢探偵』シリーズ第四弾(全部で五作あります)。サミュエルは探偵役、カール・マッカは刑事。美女サリー・イップ登場(楽しいシーンがあります)。アクションがパワーアップ、とのこと。メカが登場する派手な内容。主題歌はサミュエルが担当。

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⑨『魔界天使』(小生怕怕)1982年

「世にも恐ろしく 世にもおかしい 霊界SFX!」「ミス香港」

Cast:アラン・タム、オリビア・チェン 、エリック・ツァン

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(解説)美しい未亡人とラジオ声優が恋をするホラーコメディ作。『スペクターX』のチラシの裏面(コッチが表?)で紹介されている作品。チラシのストーリー説明と内容が少し違う。美男美女の恋愛、ホラーな島でのドタバタが見せ場の傑作。音楽界のスター、アラン・タム主演(『サンダーアーム/龍兄虎弟』も有名)。ヒロインのオリビア・チェンは「ミス香港」。エリック・ツァンはドジ男。「三人の亡霊」は顔が白い。特殊メイクはトム・サビーニが担当(『死霊のえじき』でおなじみ)。主題歌はアランの"小生怕怕"。「幽霊島」での騒動が楽しい佳作ですが、日本版DVDが出てないのが残念(VHSのみ)。


⑩『ザ・ポップマン』(The Popman)1979年

「不注意1秒、ムショ一生ですゾ・・・。」

Cast:リチャード・ン、ロイ・チャオ、コラ・ミャオ

映画チラシ紹介「Mr.Boo! ミスター・ブー」「映画資料ブログ」

(解説)ポップマン(リチャード・ン)が高額の宝石を盗もうとするコメディ作。「笑いの救世主」登場、とある。「ポップマン」とは「個性ギンギラ人間」のことらしい。漠然とした説明。意味わかんねー。他人の目を気にしない奴、ということか? 『五福星』のリチャード・ン、『燃えよドラゴン』のロイ・チャオが出演。コラ・ミャオとかいう人も出てます(ノラ・ミャオの親戚か何か?)。リチャード・ンが笑いを取る映画。彼を「笑いの救世主」と呼んでもいいほど面白いのかどうかはわかりません。日本版ソフトが出ていませんので。


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